外国人技術者とのコミュニケーションを改善!製造業の現場で訳立つ5つの具体策

外国人技術者を正社員として雇用する製造業の経営者の皆さま、工場など現場でのコミュニケーション課題に悩んでいませんか?

 

文化や言語の壁によるトラブルが、スキル習得や離職率に影響することも少なくありません。

 

この記事では日本ミャンマー支援機構アドバイザーの深山沙衣子が、製造業の現場で効果を発揮する「5つの具体策」を、著者自身が手がけた成功事例とともに解説します。外国人材の定着率を高め、チーム力を向上させるヒントがここにあります!

 

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外国人技術者の雇用が中小企業にもたらすメリットと課題は?

・外国人技術者を正社員として雇用するメリットや、中小製造業の現場でよく見られるコミュニケーション上の課題を、実際の現場経験に基づき解説。 ・具体事例として、著者のクライアント企業での外国人技術者に関する課題に直面したケースについて紹介。

【具体策1】文化の違いを理解することから始めよう

新しい環境で働く外国人にとって、文化も違えば習慣の違いもある日本で働くのは非常に大変です。当然、働くことの意義や価値、常識とされる考え方も異なります。全く異なる土台に立っている外国人を相手に、「こちらの意を察して気付いてほしい」という日本流の態度で仕事を教えてもうまくいくはずがありません。

 

日本のガソリンスタンドでは、お客様が来たらすぐに立ち上がり、走っていきます。そして大きな声で挨拶をし対応するのが一般的です。しかし海外ではそんなことはせず、座ったまま応対する国もあります。

 

このように日本と海外では、その仕事に求められる働き方や価値観が全く違うのです。

そのため、文化の違いを理解することが大切です。

 

このような文化的背景によるコミュニケーションの齟齬を防ぐために、当社が行っている実践的な取り組みについてご紹介します!

 

当社では、外国人材を「受け入れる」または「受け入れた」企業様に対して、ご紹介する人材の国がどのような国なのかを知ってもらうように事前にご説明をしています。

 

また、NPOリンクトウミャンマーという非営利団体を作り、交流イベントの企画運営や参加を通してミャンマーについて知ってもらう取り組みをしています。この交流会で人材をご紹介することに繋がった企業様は、ミャンマーの文化や働き方について事前に知っていただけたので、文化の違いで起きる摩擦や誤解が少なく、結果的に長期的な雇用に繋がりました。

【具体策2】シンプルな言葉で明確に業務指示

外国人技術者に指示をしたのに、完成を見たら違った。違う工程をしていた。などの経験はありませんか?

このようなことが起きないように、技術者が誤解なく仕事を進められる環境を作る工夫についてお話してきます。

 

日本人が相手なら二言三言で理解されるようなことも、異文化で育った相手には1から10まできちんと説明をしないと正しく理解をされません。 そのことを念頭に置いて、仕事や業務は丁寧に かつ シンプルな言葉 で 明確に指導をする必要があります。

 

例えば、「部品Aと部品Bを取り付ける」と指示を出す場合

「部品Aを部品Bにつなげます。カチッと音がするまで押してください。これで固定されます」

等です。

 

話すときは、スピードを落として、はっきりと発音をしてあげることを意識するとより理解しやすいです。専門用語や難しい日本語を避けてとより伝わります。

例えば、「取り付ける」→「つなげる」などです。

 

 

経営者をはじめ、外国人を受け入れる企業側の人たちには、そのような心づもりでいてほしいのです。

 

・工場内での標準化された用語リストや図や写真を活用した母国語マニュアルの事例を紹介。

【具体策3】フィードバックの頻度と方法を工夫する

・定期的なヒアリングと評価での具体的な指摘で、技術者のモチベーションを維持することの重要性を解説。 ・著者の支援で定着率が改善した事例や、外国人社員に対するサポートの効果を紹介。

【具体策4】コミュニケーションを円滑にするしくみづくり

・チーム内の協力関係を高めると、作業効率の向上にもつながる。 ・ペアワーク制度や相談窓口など成功事例を紹介 。

【具体策5】生活支援で技術者を長く定着させる

・日常生活の安定が仕事のパフォーマンスに直結する。 ・住居、交通、医療などのサポート事例を紹介。

まとめ

外国人技術者とのコミュニケーションは、単なる言葉のやり取りではなく、相互理解と尊重に基づいた関係構築が大切です。本記事でご紹介した5つの施策を実践することで、外国人正社員の定着率向上、生産性向上に繋げることができます。

筆者(監修者)紹介

日本人アドバイザー 深山沙衣子(みやま さえこ)

1979年東京都生まれ。神奈川県で育つ。立教大学文学部心理学科卒業。

特定非営利活動法人(NPO)リンク トゥ ミャンマー理事長。

 

<経歴>

学生時代から東南アジアを旅行し、東南アジアと日本をつなぐことに興味を持つ。

マレーシア国営企業子会社の日本支社にてLNG(液化天然ガス)輸入貿易事務に携わる。

リクルートの広告代理店にて求人広告や新聞広告制作に従事したのち、出版社で雑誌の編集記者となる。2010年頃より本格的にフリーライター、ジャーナリスト活動を開始。

 

2011年、ミャンマー人の難民として日本に来たTUN AUNG KHINと結婚。自身の執筆活動を通じて、東南アジアで最も未知の国ミャンマーを表現することをテーマにする。

 

 2012年、日本ミャンマー支援機構株式会社をTUN AUNG KHINと他メンバーとともに起業。ミャンマー人の日本におけるトータルサポート(就職・留学・法的手続き、書類作成、仕事紹介、住居紹介、観光案内など)および日本企業の進出支援を行う。

 

<本の購入について>

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